神成りの木
日本各地の神社にはご神木と呼ばれる木が必ず存在する。それはスギであったり、クスであったりするが、富山県内ではスギがご神木として圧倒的に多いと思う。
スギは直ぐ木(スグ木)というのが語源といわれているが、まっすぐ天に伸びている様はまさに天から降臨される神が目印とするには格好の樹形である。
他を圧倒するくらい威厳に満ちたその木の元に立つと、身震いすら感じられるくらい人間を寄せ付けない荘厳さがあって、おのずと身が引き締まるようである。
神社にはご神木の従順なしもべのように、あるいは兄弟のように天を突く大木群がうっそうと並んで林立していている。ひょっとすると次のご神木になるのは自分だといわんばかりに虎視眈々とその座を狙っているようなスギもいるのかもしれない。
そんな神社のスギに今年の6月に落雷があって写真のように、爪で引っかいたような傷ができてしまった。人間ならひとたまりもないような、とてつもない電流が流れてもこの大きなスギにとってはたんに爪で引っかかれた程度の痛みしかなかったのであろうか、いやこのスギは自分が雷を受ける事によって、他の木や社務所はゆうに及ばず、近くに住む人たちをも、その尋常ではない雷の威力から守ってくれたように思う。
いわば、雷を受ける事によって、ご神木に一歩近づいた“神成りの木”と言えるのではないだろうか。
もちろん人々は自分が犠牲になって周りのすべてを守ってくれたこの木を手厚く癒していかなくてはいけない。
収穫感謝祭
秋も加速度的に深まって来た10月21日、地区の秋祭りがあって、獅子舞が奉納されました。
春のお祭りは豊作祈願祭といえますが、秋のお祭りは一年の収穫に感謝しつつ、田の神が無事に山へ帰られるようにと、地区の若者が獅子を舞ってお祝いします。
お祭りの日には親戚縁者が集って酒宴が催され、その年の新米を振る舞ってお客さんをもてなし、自然の恵みに感謝しつつ、収穫感謝祭も無事終了しました。